障害年金とは？
障害年金は、病気やケガによって日常生活や仕事に支障が出た方に対して支給される年金制度です。
公的年金（国民年金・厚生年金）に加入していれば、年齢や職業を問わず対象となる可能性があります。
「障害」といっても、精神疾患や内部疾患など、幅広い病気が対象になるため、知らずに見逃してしまう方も少なくありません。
制度の内容を知ることで、「実は自分も受け取れるかもしれない」と気づけるかもしれません。
障害年金を受け取るための
3つの要件
障害年金は、誰でも申請すれば受け取れるというものではなく、一定の条件を満たす必要があります。
ただし、要件をきちんと確認すれば、思っているよりも対象となる方は多い制度です。
POINT
01
初診日が年金加入中であること
病気やケガの治療を初めて受けた日（初診日）が、国民年金または厚生年金に加入していた期間であることが必要です。
POINT
02
保険料の納付状況を満たしていること
初診日の前日において、「納付済期間が全体の3分の2以上」または「直近1年間に未納がない」ことが必要です。
※20歳前に初診日のある場合はこの要件は不要です。
POINT
03
障害の程度が等級の認定基準を満たしている
診断書や申立書をもとに、障害の程度が1〜3級のいずれかに該当していると判断されれば、年金が支給されます。
日常生活や仕事への支障が目安となります。
もらえる年金額の目安は？
受給できる金額は、ご本人の加入していた年金制度や等級によって異なります。
以下はあくまで目安ですが、制度のイメージとして参考にしてみてください。
| 年金の種類 | 等級 | 月額の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 障害基礎年金 | 2級 | 約65,000円 | 子の加算あり （1人目 約22,000円） |
| 1級 | 約81,000円 | 2級の1.25倍 | |
| 障害厚生年金 | 3級 | 報酬比例：月数万円〜 | 最低保障額あり （約59,000円〜） |
| 2級 | 基礎年金＋報酬比例 | 加算あり | |
| 1級 | 基礎年金＋報酬比例の1.25倍 | 加算あり |
年金制度ごとの障害年金の種類
| 加入していた年金制度 | 支給される障害年金の種類 | 対象者の例 |
| 国民年金（第1号被保険者） | 障害基礎年金 | 自営業、学生、無職の方など |
| 厚生年金（第2号被保険者） | 障害厚生年金＋障害基礎年金 | 会社員、公務員など |
障害年金の等級と障害状態の目安
障害年金は、障害の程度に応じて1級～3級の等級が決められます。
等級によって支給される年金の種類や金額が変わるため、ご自身の状態がどの程度に該当するかを把握することが大切です。
以下に、それぞれの等級のおおよその目安をご紹介します。
「等級」に関するよくある質問
等級は誰が決めるのですか？
最終的な判断は、日本年金機構などの審査機関が行います。
医師は「診断書」を作成するだけで、等級そのものを決めるわけではありません。
医師には何を伝えればいいですか？
「障害年金を申請したいので、年金用の診断書をお願いします」と伝えてください。
障害年金には専用の診断書が必要で、生活状況などを医師にきちんと共有することも大切です。
どんな状態だと等級に該当しますか？
一般的に、日常生活に著しい制限がある、仕事が続けられないなどが目安となります。
精神疾患や内臓疾患など見た目ではわかりづらい障害も対象です。
申請しても等級がつかない（不支給になる）ことはありますか？
はい、申請すれば必ず等級が認定されるわけではありません。
診断書や申立書の内容が不十分だったり、条件を満たしていない場合は不支給になることもあります。
自分で等級が何級になるか判断できますか？
正確な判断は難しいですが、目安を知ることである程度の見通しは立てられます。
ご自身の状態が該当するかどうか、不安な方はお気軽にご相談ください。
障害年金の対象となる主な傷病
障害年金は、身体の障害だけでなく、うつ病や発達障害などの精神疾患や
内臓疾患など幅広い病気が対象となります。
以下は、障害年金の対象となる主な傷病を分類した一覧です。
詳しくは各病名ごとのガイドをご覧ください。
掲載している傷病は一部の例です
この【病名ガイド】に載っていない病気でも、障害年金の対象となることがあります。
「自分の病気でも申請できるのかな？」と感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。
障害年金制度の注意点
障害年金は“申請すれば必ずもらえる
”制度ではありません
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事に支障がある方を支える大切な制度ですが、申請すれば必ず受給できるというわけではありません。
申請の流れにはいくつかの“落とし穴”や注意点があり、制度の理解と準備が必要です。
診断書の内容がすべてを左右します
障害年金の審査では、提出された診断書の内容が最も重要な判断材料になります。
つまり、実際の生活にどれだけ支障があっても、診断書にその実態が正確に反映されていないと、適切な等級がつかないことも考えられます。
また、医師が制度に詳しくない場合、必要な項目が記載されなかったり、重要な点が抜け落ちてしまうケースもあります。
そのため、申請前には「どのような点が審査で重視されるのか」を理解し、生活状況や支援の必要性を具体的に医師に伝えることが大切です。
申請書類が多く、記載内容にも
注意が必要
障害年金の申請では、診断書の他にも、病歴・就労状況等申立書、受診状況等証明書、戸籍謄本や住民票、年金加入履歴の確認書類、など多くの書類が必要です。
しかも、それぞれに記載内容の正確さが求められます。
特に病歴・就労状況等申立書は、どんなふうに生活に支障があるのかを自分の言葉で記入する書類。
でも、どの程度まで書けばいいのか、どう書けば不利にならないかが分からず、誤解を招いたり、審査に不利な内容になってしまうこともあります。
初診日や保険料の納付状況で
申請できないケースも
障害年金の受給には「初診日要件」「保険料納付要件」という2つの条件を満たす必要があります。
- 初診日要件
障害の原因となった病気の「最初の診察日」が特定できること - 保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定の期間保険料を納めていたかが問われます。
この2つの条件はどれだけ障害の程度が重くても、要件を満たしていないと支給されないという厳しさがあります。
障害年金の申請、不安なまま
一人で悩まないでください
申請の準備から手続きまで、
私たちがしっかりサポートします。
制度が複雑で、申請には多くの手間や注意点があるからこそ、私たちは、一人ひとりの状況に寄り添いながら、丁寧なサポートを行っています。
書類の準備から申請まで、不安なことがあれば何でもご相談ください。
「きっと無理だろう…」とあきらめる前に、まずは一度ご相談いただければと思います。
障害年金を“しっかりと
受け取る”ために
私たちが全力でお手伝いします。